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【令和6年度最新】人材確保・定着事例03「ホテルパームロイヤルNAHA」
2023.11.30
事例紹介
当サイト「育人」では、沖縄県内の観光業における人材確保と定着を図るため、観光関連企業を中心に人材定着・人材確保に関する取り組みを紹介しています。
沖縄県内に事業所がある企業を紹介していますので、自社の取り組みの参考にして頂けると幸いです。
今回は、「ホテルパームロイヤルNAHA」の、人材確保と人材定着における取り組みを取材しました。「ホテルパームロイヤルNAHA」は、沖縄県人材育成認証制度に認証されています。
取材企業#3
- ・ホテルパームロイヤルNAHA:沖縄県那覇市牧志3-9-10
- ・コンセプト:華やかなりし琉球王朝時代、東南アジアとの交易によって育まれた琉球ホスピタリティ。それはアジアの国々の文化を敬い受け入れる守礼の心から生まれました。ホテルパームロイヤルNAHAは先人にならい、包み込むような優しさでお客さまをお迎えし、アシアン香る寛ぎの時間を演出、心を込めたおもてなしで旅を彩ります。
- ・社員数:39名
- ・担当:総支配人 高倉 直久
Q.コロナ禍の状況
高倉:沖縄県内の観光業界はどこも同じだと思うが、人材確保は非常に難しかった。コロナの感染拡大によって外国人材が帰国した影響で従業員数が減り、減少分を補充するために募集したが、反応が全然なかった。
雇用助成金を活用し100%の給与を支給したこともあり、日本人従業員の退職は防ぐことができたが、従業員確保のためにもう一つ大きな手を打った。
Q.人材を確保するために実施した策
高倉:人材確保をするために実施した策は、従業員の賃金の見直し。既存の従業員の給与を20%アップさせ、募集賃金を176,000円から208,000円まで引き上げる策を実施した。
賃金を引き上げたことで優秀な外国人材や管理職を採用でき、コロナ禍から続いていた従業員不足も2023年2月には解決できた。
現在、弊社のスタッフは十分に揃っており、不足感は感じていない。最近賃金を上げる企業も増えているが、弊社は他より早く取り組んだことによってより効果的な施策になったと感じている。
賃金を見直すにあたって大切にしたことは、ただ上げるのではなく、従業員に対して賃金向上の意図や期待を伝えて、マインドを醸成すること。
賃金向上の際にマインドを醸成したことが、現在の人材定着にも繋がっている。
Q.外国人材の採用
高倉:技術・人文知識・国際業務での通訳をはじめとして、外国人材も積極的に受け入れている。
外国人材を積極的に受け入れるにあたって、日本人スタッフのマインドを醸成することが重要だと考える。
「能力を見極めるうえで国籍は関係ない、外国人材を当たり前のように受け入れる」「日本人のおまけで外国人材がいるという発想ではない」といった話を日本人スタッフに日頃から伝えるようにしている。
以前は外国人材に対して不満を持つ従業員もいたが、自社の考えや理念を従業員に伝えることで、会社の姿勢・マインドとして受け入れる体制を築いた。
そのうえで採用時の壁となる入管の手続きや宿の確保といった点は会社がサポートし、寄り添う姿勢も重要。
マインドの醸成や会社によるサポートの結果として、外国人材も3年以上定着する人がほとんどで、業界トップクラスで退職者が少ないと思う。
Q.多様な人材を確保し、定着させるために重要なことは
高倉:人材を確保し、長く定着してもらうには、多様性を受け入れるマインドを持つことが一番大切だと考えている。
弊社の武器は、多様性を受け入れるマインドと社風にあり、人材が定着するポイントだと思う。
外国人材の受け入れにおいても、コミュニケーションや文化の違いといった障壁もあるが、外国人材を受け入れていくマインドを持つことで、大きな壁を感じたことは今のところない。
人材確保が難しくなっているからこそ、受け入れる側のマインドが人材定着の鍵を握ると思う。
Q.今後実施を考えている人材定着の策
高倉:今後はライフスタイルに応じて、契約形態を変更し年俸制にしていくことも構想にある。休みの回数や稼ぎたい給与に応じて、従業員が働き方を選択できるようなスタイルを考えている。
採用や定着管理を進める一方、スマートチェックインや経理部門のデジタル化といったDX推進も検討している。人材定着を図りながら、働き手の不足には継続的に対応していかなくてはならないと思う。
人材定着の策として、社外からマナー講師等を招き、定期的なマナー研修や接遇研修も実施している。社員からは「受けて良かった」というポジティブな声もあり、自己成長を感じてくれていると思う。
自社のコンセプトやダイバシティアイランド沖縄といった背景も含め、会社の社会貢献活動に同意してくれている社員も多く、研修によって働く意欲を活性化できていると感じる。今後も積極的に社内研修を進めていきたい。
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