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【令和6年度最新】変化の著しい現代社会において、企業経営の考え方で注目を集める「パーパス経営」#2-採用や人材育成への活かし方-

2024.03.12

講師取材

沖縄経済を支える観光業の人材育成をサポートするため、企業や関係団体が研修講師・専門家を探すことのできるサイト「育人(はぐんちゅ)」。登録されている講師の専門分野は語学や社会人マナー、コーチング、マーケティングなど多岐に渡ります。


近年はSDGsやサスティナビリティ(持続可能性)という言葉が社会に浸透し、観光業界でもオーバーツーリズムなどの課題が指摘されるようになりました。採用や人材育成においても企業の社会・環境に対する姿勢が問われる傾向が強まる中、注目を集めている分野が「パーパス経営」です。パーパスは日本語訳すると「目的」ですが、経営戦略においては「存在意義」という意味で用いられます。


パーパス経営を社内の人材育成や採用にどう活かせるのか。育人で講師として登録されている粟野さんにインタビューしました。(#1はこちら


ーー 採用や人材の定着においてもパーパス経営に取り組む意義はありますか?
パーパス経営について説明する粟野さん

とても重要だと思います。若い世代は、以前までの大量消費などが当たり前だった頃とは全く違う時代を生きているので、学校でもサスティナビリティやSDGsについて学ぶ機会があります。自分たちの将来にとってもサスティナビリティの考え方が必須なため、企業のビジネスが社会課題の解決とどう繋がっているかは、就職する会社を選ぶ際の重要なポイントになります。


「会社の業績さえ上がればいい」という利己的な会社ではなく、利他的な会社を選ぶ時代です。パーパスを制定したり、SDGsの何番に取り組みますという事を掲げたりしても、実際にどこまで本気で取り組んでいるかも問われるので、中身が伴っていないと個人の価値観と乖離して数年で離職してしまうリスクもあります。採用、人材の定着においても、パーパス経営に取り組む意義は十分にあると思います。


ーー パーパス経営に取り組んでいる企業の実例を教えてください。

パーパスを明確にすると、それまでの事業内容自体が変わってくることもあります。例えば、長らくお付き合いしているエネルギー関係の企業は「豊かな地域社会の創造」というようなパーパスを掲げたのですが、それまでエネルギーを供給するという部分に注力していたのが、地域全体でいかにエコシステムを作るかという取り組みも始めました。


さらにそこから波及して、役所の方と一緒に地域の特産品をいかに魅力的に訴求していくか、ということを相談したりもしています。


ーー 沖縄でも事例は増えてきているのでしょうか?
沖縄についての思いを語る粟野さん

増えています。沖縄は人との繋がりを重視したり、祖先、自然を崇拝したりする文化が根強いため、風土的にサスティナビリティの土壌がある場所です。観光においても従来の消費型から、綺麗な海や神聖な場所などを残していく持続可能な観光にシフトしてきていると感じます。


だからこそ、沖縄で研修をするととても反応が良く、以前OCVB主催で県内企業向けにサスティナビリティ研修を行なった際にも、観光関係企業の方が「若手や次期幹部候補などみんなでパーパスを明確化したい」と意欲的におっしゃっていました。


ーー 研修はどのような内容になるのでしょうか?

ワークショップなどを通して、その企業の歴史の中でもともと持っている価値観や存在意義を浮かび上がらせます。それに基づき、今後の経営におけるパーパスをみんなで考えていくというプログラムです。沖縄は、サスティナビリティの価値観の中で大切になるスピリチュアリティ(精神性)が高い地域であるため、私も沖縄県がサスティナビリティを学ぶ地域として最適な場所にしたいという夢があります。


ぜひ、多くの方にパーパス経営に取り組んでいただきたいです。


時代の変革と共に、急速に重要性を増している「パーパス経営」や「サスティナビリティ」の考え方。粟野さんの話や研修、ワークショップに興味のある方は、ぜひ「育人」から講師派遣をお申し込みください。問い合わせリンクはこちら(https://okinawa-hagunchu.jp/lecturer/675/)。

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